切られるのには理由があった

Filed in まじめな話

またもや派遣切りの話題です。
先日テレビを見ていたら派遣切りされた人が、運よく再就職できたという話をやっていました。しかし、その人はこんなことを言っていました。
馬鹿A「再就職先が決まりました。でも、寮なんですよね。これだと派遣の時と同じですね。」
何を言っているんだ。よくこんなやつを採用したな。こいつは学習能力というものがないのか?寮に住んでいる間にお金を貯めて寮から出ようとは考えられないのか?貰ったお金は全て使い切るつもりか?お金を貯めておかないと職を失ったときに大変だということが学習できていないのか?どういう状態なら満足できるのか?採用したうえで敷金も礼金も不要な寮ではない家を用意しろとでも言いたいのか?
こんなバカなことを言っているのを聞くと、こいつは仕事をしても仕事の内容を学習できず、いつまで経っても効率的に仕事ができない人だったんじゃないか、それは切られるよなと推測してしまう。
さすがに全員がこんな馬鹿ではないだろうが、少なからずこんなのが他にもいるんだと思うと税金でなんとかするとかもやめてくれと言いたくなってしまう。


ところで職を失った派遣社員は以下の2通りに分けられると思います。

  • 契約期間満了で再契約されなかった
  • 契約期間未了なのに打ち切られた

前者は完全に正当な行為であり、企業からすれば再契約数で人員の増減を調整したいから派遣を雇っていると言っても過言ではないでしょう。
正社員だといろいろなコストが発生しますが、人員数が変わらないという条件なら長い目で見れば知識の蓄積などがある正社員の方がいいに決まっています。人員数を変えるために派遣を使って、人員を減らす必要ができたから派遣との再契約をしないというのは当然の話です。それが今更糾弾されるというのなら最初から正社員雇うよというのが企業の本音でしょう。
一方、後者は明らかな契約違反であり、法的に対応するべき事項です。事実、違法な契約打ち切りに対して解雇を撤回するように司法判断されたケースがあります。
つまり、派遣切りと言われている職を失った人に対して支援する義理は全くないわけです。
派遣社員、正社員、どちらにも一長一短があります。正社員のデメリットとしては職場の良し悪しに限らずそこに縛られるということがあります。それがどんなに嫌な職場であってもそこから離れることはできません。職場を離れる=職を失うということです。そして離職という行為はやはり社会的な信頼を失う行為に当たります。
派遣の場合は契約期間さえ我慢してしまえばその職場とはおさらばすることが可能です。
その代りに正社員は過失がない限り職を失わないというメリットがあり、派遣は過失がなくても雇用者側の都合で職を失うことがあるというデメリットがあるということでしょう。
近年ではここまで明確な終身雇用というのも崩れてきているようですが、まだまだ本質的にはこういったことになるでしょう。
そういったメリット・デメリット両面の話をせずにデメリットの部分だけ声高に言うような報道がたまにありますが、いかがなものだろうか。

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