算数と数学

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本日は算数と数学について考えてみたいと思う。というか、かねてより考えていたことを書いてみたいと思うと言った方が正しい。
今でも小学校では算数を学び、中学校から数学と名前を変えて教わるのだと思う。私はもっと早くから数学に移行するべきであると考えている。
算数と数学はなにやら仲間のように扱われたりするがそんなに単純ではない。
算数とは単なる演算の習得であり、数学は論理的思考をする学問である。もっと言えば数学は論理的に矛盾のない世界を構築する学問である。当然ながら論理的思考を育てなければ数学を学んでいくことはできない。数字を扱うのは同じだが全く別のものだと考えるべきだ。だからこそ名前が違うわけだが、少なくとも私は小中学校の教師にそういった説明を受けたことはない。
単なる演算の習得である算数を6年もかけてやる必要性を感じない。1と1を足したら2でした。2と3をかけたら6でした。はいそうですか。それで?っと言う感じだ。なんの面白みもない。
誤解をされてはいけないので言っておくと、算数=演算は大事だ。数学をするための基礎であるし、何より社会で生きていくために必要なものである。
しかし演算ができるからと言って思考力が高まるわけではない。思考力を高めるにはやはり数学なのである。


算数では論理的思考が必要なのは、せいぜい分数の割り算で、なぜ逆さにして掛け算すればよいのかというのを考えるくらいだ。ここでつまづく人が多いと言われるのも初めて論理的思考を必要とする内容だからではないだろうか。
たしかジブリアニメだったと思うが、姉が妹に分数の割り算を教えるシーンで、余計なことを考えず逆さにして掛ければいいなどと教えていていた。あんな教え方は最悪である。害悪以外のなにものでもない。
分数の割り算などできなくたって大した問題ではないのだ。それよりも何も考えないようになってしまうことの方が大問題である。
とにかく分数の割り算で論理的思考の一端を学ぶことを契機にしてとっとと数学に移行すべきだ。
算数なんてものは小学生の間は苦手だったという人だって、成人すればできるようになっているというのが普通だ。だらだらと無意味に長くやらなくてもよいのである。
そして、数学に移行する際には算数と数学では基本姿勢がそもそも違うのだということを明確にして教えることが大事なのだ。

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