時が止まる

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明けましておめでとうございます。
もうこの歳になると決してめでたくはないわけですが慣例通りの挨拶です。
本日は新年となった記念ということで、今まで信じてくれないだろうと思い誰にも言わなかった出来事を描いてみたいと思います。
私、中学生の頃は部活で野球などやっておりまして、打順は4番を打っておりました。ある練習試合の日、7回裏、つまり最終回の裏の攻撃の時の話です。1点差のビハインドのまま迎えた最後の攻撃です。打順は3番から始まります。私は次の打者なので準備をして控えておりました。その時、3番打者がなんと同点ホームランを打ったのです。これで試合は振り出しです。
私の打順となりバッターボックスに立ちます。ホームランの後は初球を狙うというセオリーが一応あるため、私も初球を狙っていました。甘い球が来たら思いっきり打ってやろうと打ち気満々でした。
ピッチャーが投げます。打ち気満々の私は思い切り踏み込みました。ピッチャーの投げた球は内角高めです。思い切り踏み込んだ私には顔面に向かってくるように思えました。しかし、所詮中学生の投げる軟式ボール。ちょっと首をひねって避けました・・・。
いや、避けたと思っただけでした。全力で踏み込んだため体が止まっていませんでした。
避けながら止めようとしていたバットにボールが当たったのです。


その瞬間、私には時間が止まったかのように感じました。その一瞬の間に私は頭で次のような思考を行ったのです。「あぁ避けたはずなのにバットにボールが当たっちゃった。このままバットを止めると内野フライだなあ。どうせなら思いっきり振り切ってしまおうか。そうすればファールくらいにはなるだろう。」
バットに当たった瞬間にこれだけのことを考え、振り切ることを決断した私は、ボールを避けようとしていたためやや崩れた体勢のまま全力でバットを振り切りました。
その結果、ボールは左中間深くホームランとなったのです。今考えると、あれはゾーンと呼ばれるものだったんだなあと思います。集中力によりすごい力が発揮できたのでしょう。
かつて打撃の神様がボールが止まって見えたと言いましたが、私は時間が止まって感じたというお話でした。
平凡な打者であった私でもそのような体験ができるほど集中力とはパフォーマンスの発揮に影響します。もしも今スポーツをしており思うとおりに活躍できないと思っている人がいたら、技術的にどうこうという以前に集中力を大事にするようにしてみてはいかがでしょうか。

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