迷走する子ども手当

Filed in 政治

ついに子ども手当を自治体や企業に負担させるという話が出てきました。自治体はともかくとして企業に負担させるっていう話は就職活動中の学生は怒っていいレベルです。
自分で言い出しておいてお金がないから企業に負担させるとか、どういう発想してるんでしょう。脳味噌溶けてるんでしょうか。
企業負担させることにはすぐわかることでも2つの問題があります。


1つ目は分かりやすいところで、企業の利益が減るということです。結果として給料が下がる、よくてもボーナスが減るのは間違いないでしょう。
2つ目も根は同じですが、一人雇うことへの企業のリスクが増大するということです。
以前上司に聞いた話ですが、新人レベルを1カ月雇うのにだいたい100万の費用がかかるのだそうです。当然給料が上がればもっとかかります。
正社員を雇うということは、基本的には今後定年までそのお金を払うということです。そして外資系でもない限り、このお金には将来の期待に対するお金も含まれるのです。
仮に中途で退社することがあれば、その期待に対して払ったものは回収することができずに失われるということになります。これがリスクになります。このリスクの額が増える、しかも恒久的に増えるということになれば、企業は正社員の雇い控えをするようになるのであります。
この被害を被るのは、正規雇用を目指している派遣社員とこれから就職しようとしている学生でしょう。
もう子ども手当は廃止でいいんじゃないでしょうか。お得意の現実路線への転換と言えばいいじゃないですか。どうもこの予算を確保するために強引に仕分けをしているようにしか見えません。
技術で生きてきた日本なのに、科学技術や基礎研究の事業を事実上の廃止なんて、自分で首を絞めているとしか思えません。
子ども手当は少子化対策。そして少子化が問題なのは、社会を支える人がいなくなってしまうということのはずですが、支えるための手段や支えるべき社会がなくなってしまっては元も子もありませんよ。。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)