クラウドで世界からコンピュータが消える?

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今更の感がありますがクラウドについての話題。
クラウドとは某RPGの主人公。ではなくて、クラウドコンピューティングと呼ばれるシステムの提供形態のこと。クラウドとはCloudのことであり、雲のことです。
システムはネット上のどこかで動いていて、そこで扱われるデータもネット上のどこかにある。1つのデータが分割されていろいろなところに散っていてもいい。そして、ユーザはその場所を意識しなくてもよいと言うもの。
場所がもやっとしているのでそれを雲として表現しているのでしょう。
クラウド自体がコンピュータの数を減らすものではないですが、システムがどこにあってもよいことから、企業が自分たちでシステムを抱え込む必要がなく、システムまるごと外部企業に委託してしまうことで自社のシステムを破棄でき、結果的にいくつかのシステム提供企業以外からはコンピュータが無くなるだろうというものです。
ちょっと前の話ですが、クラウドについてSunMicroSystemsのグレッグ・パパドプラス氏が語ったそうです。なんでも「クラウドにより世界のコンピュータは5台になるだろう。」だとか。
まあ、本人も文字通りの意味で言ったわけではなく、5台のコンピュータというのは5つのクラウドシステム。という意味です。
現状ではグーグルやセールスフォースドットコムあたりが一歩か半歩程度先を走っている感じでしょうか。
ではなぜそんな回りくどい言い方をしたのかと言うと、コンピュータの創世記にIBMのトーマス・J・ワトソン氏が「コンピュータの市場は5台くらい」と発言したと言われていることに引っ掛けているんです。このあたり、ウィットに富んでいるというかなんというか上手いですね。


トーマス・J・ワトソン氏は文字通り5台のコンピュータのことを指していたのでしょう。そのくらいコンピュータの市場は小さいのだという表現です。ノイマン型と言われるコンピュータが誕生してからまだ100年も経っていませんが、コンピュータの進歩はすごいです。
少し前までは1台の大型コンピュータに対して端末からログインして処理をさせていました。処理はすべて中央で行っており、端末はあくまで結果を表示するだけという形態です。事実上コンピュータとして機能していたのは中央の大型コンピュータだけでした。そして、大型コンピュータは非常に高価であり、個人はもちろん企業であっても簡単に手に入れられるものではありませんでした。そのため市場も小さいだろうと思われていたのです。
そして、クライアントーサーバシステムの時代が訪れ、サーバとクライアントの両方が処理を分担するようになります。処理をするという意味でサーバもクライアントもコンピュータであると言えます。
そして、これからのクラウドコンピューティング。これは大型コンピュータがクラウドに変わっただけで形態は大型コンピュータの時代と変わりません。
企業は自社でシステムを持たなくてよいので管理コストは激減します。また、システムは従量課金のようになると言われており、使った分のコストだけ払えばよいとなります。
コンピュータが減るという発言が出るのも分かる気がします。
いいことずくめのようですが、当然デメリットがあります。が、長くなったのでそれは次回にでも。

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