いまさらながら裁判員制度について考えてみる

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ついに始まりました、裁判員制度。
これを機に裁判についていろいろ調べた人もいることかと思います。私もその一人です。
アンケートでは参加したくないという人が多いとのことですが選ばれたら参加しましょう。
裁判員に選出されてから回答する質問票に、参加したくないからと言って嘘を書いたら50万以下の罰金や前科がつくので気をつけましょう。
どうしても参加したくないなら裁判員に選ばれてから、裁判所の出廷命令をシカトしましょう。10万円の罰金で済みます。
私は選出されたら参加します。しかし、この制度自体には大いに疑問があります。裁判官の責任逃れじゃないのかという気がしてなりません。


そもそも一般人を参加させたとして、中庸を良しとする日本人に極刑などの判断が行えるんでしょうか。
さらに、たとえ裁判員が多数決で有罪としたとしても、本職の裁判官が一人も有罪としなかった場合は無罪となります。逆の場合も然りです。(6/9追記:逆の場合は適用されないとのことです。裁判官が全員有罪でも裁判員と合わせて無罪が多ければ無罪となるそうです。)要するに裁判官の意見が別れなければ裁判員は必要ないのです。そこに多くの資金をかけてまで導入する意味があるのでしょうか。
どうしても、裁判官の意見が分かれる微妙な判決は裁判員に任せてしまおう。裁判員が決めたんだから裁判官は責任がないよ。と言う思惑があるように思えてなりません。
確かに裁判官は一般常識を分かってない、常識とかけ離れた判決を下すなどの声があり、一般の声を反映させるという意図は分かります。しかし、それならば裁判官に一般常識を身につけさせる制度や、判例ばかりを気にした判決を出すことを批判する姿勢こそが必要なのではないでしょうか。
裁判官の改善はなく、裁判員に丸投げするといのはどうなんでしょうか。裁判官は有罪無罪を判断し、量刑を決することを職務としているわけですから、そこは過去の判例や裁判員に責任を投げるのではなく、自分達で責任を持って行ってもらいたいものです。
さらに言えば、おかしい判決をした人を罷免する制度があればいいのではないかと思うのです。今でも最高裁判所の裁判官については罷免制度があります。
国民審査と呼ばれるこの制度。衆議院総選挙と同時に行われることがありますが投票率が1%以上であり、投票のうち過半数が不信任だったら罷免されるというものです。今まで罷免された人はいないそうですが、まず報道において裁判官の名前を強調することがないのが理由の一つでしょう。
ですが、これを最高裁判官だけではなく、もうちょっと変更して地方裁判官にも適用した上で一般に認知させればいんじゃないでしょうか。投票者や投票時期などいろいろと検討がいるでしょうが、非常識な判決をしなくなるように裁判官自身が一般の意見に耳を傾けるようになるんではないかと思わなくもありません。
裁判員制度については他にもいろいろ思うこともあるので続きはまた後日。

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